国内最難関英語資格の一つである英検1級。
その合格には政治経済から科学技術分野まで様々な分野に及ぶ難単語の攻略が欠かせません。
今回は独学・海外在住経験なし・ミドル世代と三重苦を抱えた私でもReading問1で21/22点、悲願の英検1級になんとか合格出来た単語トレーニング法をみなさんにシェアしたいと思います。
さて、早速トレーニング法をご紹介したいところですが、その前に、なぜ覚えられないのかについて少しお話しをさせていただきたいと思います。
そんなのどうでもいいから早く教えて!という方は具体的なトレーニング法の説明までジャンプしちゃってください。
目次
なぜ難しい単語は忘れてしまうのか
みなさんエビングハウスの忘却曲線ってご存じですか?
ざっくりいうと・・
なにか覚えても復習しないとその情報は必要ないって脳が判断するから忘れるよってやつです。
確かにどうでもいいことや一度しか見てないものなんて光の速さで忘れます。
朝電車で前に座っていた人の服の色なんていちいち覚えていませんよね。
で、英検1級単語に話を移すと、これらの単語は日常的に触れる英語の中ではかなり登場頻度が低いと感じます。
私は仕事で高校・大学受験英語の指導をしています。
また趣味と勉強を兼ねて英字新聞も読みます。
そんな生活を送っていても英検1級単語ってほとんど出会った記憶がありません。
新聞の1面の全記事で数個出てくればいいかなくらいだと思います。
ちなみに読んでいるのは「Japan Times」じゃなくて「Japan News」のほうです。
とっても読みやすいからストレスないし、「オレ英語で新聞読んじゃってるぜー」ってモチベーション上がるんですよね。英語学習者の皆さんには特にオススメの新聞です。
話を戻しますが、実際、単語帳と1級の問題でしか見た事ない単語が山ほどあります。
この出会う頻度の少なさが覚えられない原因なんです。
あまりに出会わないから脳が「この情報はいらないな」と判断してせっかく学習した単語を忘れてしまうんです。
忘れる仕組みを理解したところで、じゃあどうするの?って話ですよね。
脳のメカニズムは気合や根性でどうこうできるものじゃありません。
素直にそのメカニズムに従って、その脳の特性を逆に利用してやりましょう。
つまり短時間で何度も復習して「どうでもいい情報」から「覚えるべき大事な情報」だと脳に錯覚させてやるんです。
これから紹介するトレーニングは根性なしでサボり癖のある私のような人間でも続けられた方法です。本気で1級を目指す方なら続けられると思います。
段階別3step単語トレーニングの手順
さて、ここからは『英検1級攻略 段階別3step単語トレーニング』の具体的な手順です。
単語帳はこの『英検1級単熟語EX』を使用します。

この単語帳は今までの過去問を徹底的に分析して作られており、収録語数は2950と多いですがとにかく的中率が高いのが特徴です。
これを仕上げられれば1級合格は目の前です!
1周目は覚える必要なし!とにかく最短で終わらすことを目標にしよう。
初めてこの単語帳を開いた瞬間、多くの方が絶望されると思います。
とにかく知らない単語だらけで覚えられる気がしませんよね。
でも大丈夫、最初は覚えなくていいんです!
一周目は「初めまして、よろしくね」のつもりでゆるーく進めてください。
Step1 単語帳1周目
1-1.英単語→日本語→例文の順で読む

単語帳はこのようなシンプルなレイアウトになっています。
1単語ずつ英単語→意味→例文の順で読んでいきましょう。
この際、音読するとより効果的ですよ。
目と耳と口をフル活用して各単語との「初めまして」の印象を脳に強く残しましょう!
1-2.1ページ終わるごとに専用アプリで音声を聞きながら本を見る
英単語→例文の順で読み上げられます。
出来るだけ意味、例文の状況をイメージしながら聞いていきましょう。
1-3.聞きながら聞きながら見る作業を全体を通して行う
ここでその日学習した単語の総復習をします。
音声ファイルは通常スピードで1unit 12分程度となっています。
そこまで時間はかかりませんので必ず実施してくださいね。
この最後のダメ押しが2周目以降の効率を飛躍的に向上させてくれますよ。
この方法で単語編17unitを1unitを1日or2日のペースで続けていきます。
時間としては1日1unitペースでおよそ1時間くらいだと思います。
2日目以降は前日学習した単語の1-3をやってから進むようにするとより効果的です。
とにかく何度も見て聞くことが大事です。
多少サボっても1周20日~40日前後で終わる計算ですね。
Step2 単語帳2周目
意味はさておき、見た記憶はあるなという単語が増えているはずです。
ここからは本格的に覚えていきますよ!
2-1.英単語→日本語→例文の順で読む
やること自体は1周目と同じですが、2周目では赤シートなどで日本語を隠し、意味が思い浮かぶか確認します。
覚えているかのチェックではなく、「この単語ってどんなだっけ?」と脳に刺激を与えるのが目的です。わからなくても全く問題ありません。
なんだっけと思いながら例文を確認しましょう。例文を見たあと日本語を確認してください。
これをStep1と同じペース、1unitを1日または2日のペースでやりましょう。
2-2. 聞きながら見る作業を全体を通して行う
次はStep1の1-3と同じことをやります。
自信のある方は日本語を赤シートで隠しながら音声を聞きます。
但し、わからなくても気にしない!どんどん進めてください。
2-3.スキマ時間に音声を聞く
電車の中や休憩時間などスキマ時間を活用してその日学習した箇所の音声を可能な限り何度も聞いてください。
聞いた瞬間にふわっと意味が浮かぶ単語が少しずつ増えていくはずです。
2周目も1日or2日で1unitのペースで進めていきます。
ここまで2周で約1ヵ月半~3ヶ月。ここまで続けられたのならゴールは目の前、ほぼ勝ち確です!
Step3 単語帳3周目以降
ここから先はとにかく回転率を上げていきます!
3-1.本を見ずに音声を聞く
単語が読まれた瞬間に意味を想像します。
出てこなくても気にしない。続く例文を聞いてわかればokです。
例文を聞いてもわからなければ一旦止めて本を確認します。これを1日3unit分実施します。
音声が1unit約12分くらいなのでちょいちょい止めても40~50分で終わると思います。
3-2.スキマ時間でとにかく聞きまくる
通勤時間などのスキマ時間をフル活用していきましょう。
多忙な方でも1日のスキマ時間を合わせればそれなりの回数は聞けると思います。
聞いてわからない単語は強く心に残るので就寝前などその日のうちにチェック。
より効率よく定着度が上がります。
例文を聞いたら全体の7~8割がわかるまでこのサイクルを何度も繰り返しましょう。
繰り返すことで覚えた単語がどんどん定着して脳に染み込んでいきます。
日に日に語彙が増えていく自分に気持ち良くなっていきますよー笑
仕上げ
聞いて7~8割わかるところまで来たら、いよいよ熟語編に入ります。
といっても3unitしかないのでここまで頑張った方ならすぐ終わると思います。
やり方は単語編と全く同じです。
同時に単語の復習もStep3の方法で1日2unitくらいはやっておいた方が安心です。
ちなみに単語帳の最後に収録されている「テクニカルターム」は必死に覚える必要は無いと思います。実際、私は一度軽く目を通したくらいです。
最後に
これが試行錯誤の上辿り着いた、3step単語トレーニングです。
このトレーニングを適度にサボりつつ、半年ほど続けることで、目標の1級単語の定着はもちろん、英語を英語のまま理解するチカラも飛躍的に上がったように感じます。
リスニングの点数もかなり安定するようになりましたし、長文を読むスピードも速くなりました。
効果盛り過ぎでうさん臭く感じるかもですが、
今の学習法に行き詰まっている方は騙されたと思ってやってみてください。
きっと満足いく結果がついてくるはずです!
海外経験なしの40半ばでも合格できたので、「そろそろいっちょ本気でやったるわい」って方はぜひぜひ参考にしてくれると嬉しいです。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
この記事が英検1級に挑む皆様の助けになれば幸いです。
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